従業員の健康保持・増進には多くの企業が関心を持っており、今後何か取り組みを始めたいと考えている担当者もいるでしょう。
一方で「ウェルビーイング経営」も注目を集めており、ウェルビーイングを目標とする企業もあります。
一般的に、健康経営は企業の持続的な成長を目的とした従業員の健康施策を指します。
一方、ウェルビーイング経営は良好な健康状態のみに留まらない、個人の働きがいや自己実現に向けた取り組み全般を指します。
意味の違いはありますが、どちらも従業員のことを考えて企業が実施する取り組みといえます。
本記事では健康経営とウェルビーイング経営の違いを詳細に解説し、従業員の健康や幸福に注目が集まる背景、具体的な取り組み事例を紹介します。
自社が目指すべき方向性を見定め、具体的な施策を検討する材料にしてください。
目次
健康経営とウェルビーイング経営の違い
「健康経営」も「ウェルビーイング経営」も、従業員の心身の健康から企業の経営目的の達成を図る経営戦略の一種です。
ほぼ同義で語られる場合も多く、明確に違いが定義づけられているわけではありません。
ここでは健康経営やウェルビーイングへの理解を深めるため、一般的に解釈されている両者の違いについて解説します。
1.対象の違い
健康経営の施策対象は、主に従業員の心身の健康です。
一方ウェルビーイング経営では、心身の健康だけでなく、働きがいや自己実現なども対象として含まれます。
主な対象 |
|
健康経営 |
従業員の心身の健康 |
ウェルビーイング |
従業員の身体的、精神的、社会的な満足度 |
ウェルビーイングの方がより広い視点で従業員の健やかな状態を目指す一方、健康経営では従業員の心身の健康についてより深く介入します。
参考:厚生労働省「雇用政策研究会報告書(案)~人口減少・社会構造の変化の中で、ウェル・ビーイングの向上と生産性向上の好循環、多様な活躍に向けて~」
2.目的と達成までの道のりの違い
健康経営は従業員の心身の健康によって労働生産性の向上や離職率の低下を図り、業績・株価などの企業価値の向上を目指すものです。
一方ウェルビーイング経営は、従業員の健康や高いエンゲージメント、いきいきとした組織作りから、企業のパーパス(存在意義)の達成を目指します。
目的 |
達成までの道のり |
|
健康経営 |
企業価値の向上による経営目的の達成 |
生産性の向上、離職率の低下など |
ウェルビーイング |
パーパスの実現による経営目的の達成 |
高いエンゲージメント など |
いずれも企業の経営目的を達成するための戦略の一種ですが、実現までの道のりや考え方に違いがあります。
参考:公益財団法人 日本生産性本部「ウェルビーイング経営とは」
健康経営とは
経済産業省の定義によると、健康経営とは「従業員等の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践すること」です。
引用:経済産業省「健康経営」
健康経営の基本的な概念については、以下の記事もチェックしてください。
ここからはウェルビーイングと健康経営の違いをより深く理解するため、まずは健康経営の概要と目的、実施例を解説します。
健康経営の概要
経済産業省では健康経営に取り組む企業の認証制度として「健康経営優良法人認定制度」を創設し、健康経営の普及に努めています。
また東京証券取引所の上場企業を対象とした健康経営銘柄では、2023年度の選定基準として以下5つが明示されています。
- 経営理念(経営者の自覚)
- 組織体制
- 制度・施策実行
- 評価・改善
- 法令順守・リスクマネジメント(自主申告)
上記の項目から、健康経営の構成要素は次のとおりであるといえます。
- 従業員の健康を経営課題として認識していること
- 社外への適切な情報発信を行っていること
- 企業として推進体制を確立していること
単に健康経営の施策を行うだけでなく、経営戦略として全社的に取り組むことが健康経営の特徴です。
参考:経済産業省「健康経営銘柄2023選定基準及び健康経営優良法人2023(大規模法人部門)認定要件」
健康経営の目的
健康経営の目的は、従業員の健康を通じた企業価値の向上です。
従業員が健やかにいきいきと働くことで労働生産性が向上し、業績向上につながります。
また人材に投資する会社として外部にアピールすることで、求職者や投資家からの評価も向上するといえます。
今後の企業の発展を踏まえて戦略的に取り組むのが、健康経営です。
健康経営の対象
健康経営銘柄2023で評価される「制度・施策実行」では、次の評価項目が用意されています。
- 健診・検診等の活用・推進
- 病気の治療と仕事の両立支援
- 感染症予防対策
- 喫煙対策
従業員の心身の健康に注目した項目が多く、後述するウェルビーイング経営と比べると、感情やエンゲージメントなどに関する項目は少なめです。
つまり健康経営の主たる対象は、従業員の心身の健康にあるといえます。
引用:経済産業省「健康経営銘柄2023選定基準及び健康経営優良法人2023(大規模法人部門)認定要件」
健康経営の具体例
「2022健康経営銘柄 選的企業紹介レポート」から、健康経営の具体的な取り組み例を紹介します。
先行事例から各企業における健康課題や具体的な施策、効果を確認し、自社で実施する際の参考にしてください。
1.SCSK株式会社
課題 |
・新型コロナウイルス感染症の影響により、従業員の約8割が運動不足を認識 |
取り組み内容 |
・経営トップからメッセージ発信 ・新入社員などに活動量計などを配付 ・組織的な運動の取り組み実施 |
効果 |
・1日の平均歩数が20%以上増加 |
2.株式会社愛知銀行
課題 |
・平日の睡眠時間が6時間未満52%、5時間未満10%と不足 |
取り組み内容 |
・「帰宅時間が遅くなると睡眠時間が短くなる」の仮説のもと、時間外労働の削減を実施 |
効果 |
・1人当たりの年間時間外労働が172.8時間から117.6時間まで減少 ・平日の睡眠時間が6時間未満44.7%、5時間未満7.7%に改善 |
3.東京海上ホールディングス株式会社
課題 |
・従業員の平均年齢の上昇にともない、生活習慣病ハイリスク者が増加 |
取り組み内容 |
・生活習慣病ハイリスク者対策としての産業医面談、主治医との連携強化 ・若年肥満対策減量プログラムを推進 |
効果 |
・ハイリスク該当者が0.3ポイント減 ・減量成功率70.7% |
4.リコーリース株式会社
課題 |
・在宅勤務による生活習慣の変化がもたらす心身の健康悪化、コミュニケーションやモチベーションの低下 |
取り組み内容 |
・上司との1on1ミーティング強化 ・新入社員・若手従業員との定期的な面談実施 ・共通の趣味について語り合えるオンライン交流会の実施 |
効果 |
・実施後のエンゲージメント調査でスコア全体が向上 (「健康」プラス8、「ストレス反応」プラス6、「人間関係」プラス3、「ワークライフバランス」プラス6など) |
5.東急不動産ホールディングス株式会社
課題 |
・「業務時間中の眠気」による生産性の低下 |
取り組み内容 |
・PCシャットダウンシステムの導入 ・労働時間の適正化による睡眠時間の確保 ・仮眠室の設置 ・「中抜け勤務」の制度化 |
効果 |
・実施後の定期健診時の問診で睡眠について92.6%がポジティブな回答 ・ストレスチェックの集団分析にて、「抑うつ感」や「疲労感」が全国平均より良好に |
どの企業も従業員の健康課題を的確に把握したうえで、改善のための取り組みを積極的に実施し、効果を上げています。
課題は各社ごとに異なるため、まずは自社の課題把握から始めてください。
参考:経済産業省「2022健康経営銘柄 選的企業紹介レポート」
ウェルビーイング経営とは
厚生労働省の「雇用政策研究会報告書(案)」では、ウェルビーイングについて以下の記載があります。
“「就業面からのウェル・ビーイングの向上」とは、働き方を労働者が主体的に選択できる環境整備の推進・雇用条件の改善等を通じて、労働者が自ら望む生き方に沿った豊かで健康的な職業人生を送れるようになることにより、自らの権利や自己実現が保障され、働きがいを持ち、身体的、精神的、社会的に良好な状態になることをさす。”
引用:厚生労働省「雇用政策研究会報告書(案)~人口減少・社会構造の変化の中で、ウェル・ビーイングの向上と生産性向上の好循環、多様な活躍に向けて~」
つまりウェルビーイングとは労働者の望む生き方の実現、自己の権利や自己実現の保障、生きがいの獲得など心身の健康にとどまらない労働者の良好な状態を意味するといえます。
ウェルビーイングを構成する要素については、以下の記事をご参照ください。
ウェルビーイングを構成する5つの要素とは?世界の動きと日本の現状
ウェルビーイング経営の概要
ウェルビーイング経営は、以下3つの状態を目指すものです。
- 従業員が単に病気でないだけなく、組織や職場に愛着を持っている
- ウェルビーイングの向上を個人のライフスタイルにのみ求めるのではなく、組織として実現する
- 従業員が自らウェルビーイングを高め、維持できる
企業におけるウェルビーイングでは従業員個人にのみ焦点を当てるのではなく、組織としての在り方にも注目しているのが特徴です。
参考:労働新聞社 森永雄太著「ウェルビーイング経営の考え方と進め方 健康経営の新展開」
ウェルビーイング経営の目的
単に「ウェルビーイング」というときは個人や組織の満たされた状態を指す一方、「ウェルビーイング経営」という言葉で使用される場合は経営戦略の1つとして語られます。
公益財団法人 日本生産性本部は、ウェルビーイング経営について、「組織の存在意義(パーパス)を達成し続けていくことを目的とする」としています。
引用:公益財団法人 日本生産性本部「ウェルビーイング経営とは」
従業員の健康や幸福そのものではなく、その先にある企業の存在意義の達成こそがウェルビーイング経営の目的です。
企業においてウェルビーイングを推進する際には、企業目的の達成を念頭においた戦略が必要です。
ウェルビーイング経営の対象
財団法人日本生産性本部では、ウェルビーイング経営を4つのレベルから取り組む必要があるとしています。
1.社会 |
企業が社会的な要素を勘案した製品・サービスを提供することで、社会にプラスの効果をもたらしている |
2.企業 |
従業員・顧客・取引先・株主などのあらゆるステークホルダーと良好な相互関係を実現しつつ、組織が成長している状態になる |
3.職場 |
従業員がいきいきつながりを持って働く結果、創造的で生産性の高い職場になる |
4.個人 |
心身が十分に機能し、環境に積極的に適応して、自己の可能性を十分に発揮できている |
上記の項目から、ウェルビーイング経営の対象は個人の健康にとどまらず、組織や社会への好循環におよぶことがわかります。
参考:公益財団法人 日本生産性本部「ウェルビーイング経営とは」
ウェルビーイング経営の具体例
ウェルビーイング経営には公的な認定制度がありません。
そこで今回は、ウェルビーイング経営の特徴から一般的な取り組み事例を紹介します。
目標 |
具体的な施策 |
心理的安全性の向上 |
・上司との1on1面談 ・会議時の発言機会の均等化 ・業務外でのコミュニケーション機会の増設 |
健康に関する知識の向上 |
・産業医・産業保健師によるセミナー開催 ・ラインケア研修の実施 ・セルフケア研修の実施 |
従業員と企業におけるつながりの強化 |
・定期的な社内勉強会の実施 ・事業部間での交換留学制度の導入 ・社内SNSの導入 |
健康状態の見える化 |
・産業医・保健師・看護師による健康診断後の面談実施 ・生活習慣の見える化につながるアプリの導入 |
心理的安全性については、次の記事でより具体的な取り組みもチェックしてください。
心理的安全性とは?人事から組織を活性化させる重要な視点を解説
ウェルビーイング経営の対象は多岐にわたるため、自社の優先課題から着手しスモールステップで改善を繰り返す必要があります。
従業員の健康や幸福が注目される理由
近年、従業員の健康や幸福に関わる施策が注目されており、多くのメディアで取り上げられています。
従来以上に従業員の健康や幸福が重視される理由を、5つにわけて紹介します。
1.人的資本開示への注目
従来より欧米を中心に重視されていた「人的資本経営」が、日本でも注目され始めています。
人的資本経営は、人材にかかる費用をコストではなく「投資」と認識し、戦略的に育成していく経営手法です。
人材を消費していく「資源」ではなく育成していく「資本」と捉え、価値を最大限に引き出すことで中長期的な企業価値向上を目指します。
人材に長くいきいきと活躍してもらうためには心身の健康や充足感が基本となるため、健康経営やウェルビーイング経営にも注目が集まってきました。
参考:経済産業省「人的資本経営 ~人材の価値を最大限に引き出す~」
SDGsの高まり
全ての企業が取り組むべき共通のゴールとして、SDGsが話題です。
2015年9月に国連サミットで「持続可能な開発のための2030アジェンダ」が採択され、今後の目標として17のゴールが発表されました。
そのゴールの1つである「すべての人に健康と福祉を」の達成に向け、従業員の健康や充足感、幸福感につながる取り組みが消費者からも注視されています。
あわせて読みたい:健康経営とSDGsの関係とは?企業が取り組むメリットと事例紹介
参考:国際連合「SUSTAINABLE DEVELOPMENT GOALS」
労働力人口の減少
総務省統計局の「労働力調査(基本集計)2022年(令和4年)平均結果の概要」によると、2022年平均の労働力人口は6,902万人で前年より5万人減少しています。
出典:総務省統計局「労働力調査(基本集計)2022年(令和4年)平均結果の概要」
女性の労働力人口が2012年以降増加傾向にある一方、男性の労働力人口は2019年以降減り続けたため、全体としての労働力人口は減少傾向にあります。
今後も労働人口は減り続けると予測されており、企業は限られた従業員数で業績を上げる必要があるでしょう。
そのため労働生産性の向上に直結する従業員の健康やモチベーション施策に注目が集まっています。
働く労働者の価値観の変化
新型コロナウイルス感染症の流行や働き方改革の推進により、人々の労働に対する価値観は変化し続けています。
個人の健康に対する意識が向上するとともに、テレワークによる働き方の多様化や副業の解禁など、新たな生活スタイルも普及してきました。
多様化した従業員の価値観を受容し、所属意義や働きがいを高める施策は、従業員の離職を防ぐためますます重要になっています。
参考:KOKUYO「今、企業が取り組むべきウェルビーイングとは?メリットや導入方法を解説」
メンタルヘルス不調者の増加
厚生労働省の「令和3年 労働安全衛生調査」によると、メンタルヘルス不調により連続1か月以上休業した労働者または退職した労働者がいた事業所の割合は10.1%であり、前年より0.9ポイント増加しています。
出典:厚生労働省「令和3年「労働安全衛生調査(実態調査)結果の概況」
新型コロナウイルス感染症の流行やテレワークの実施などによる社会の分断、生活スタイルの変化は、従業員に大きなストレスを与えました。
ストレス緩和やメンタルヘルス不調後の復帰支援は、従業員が長くいきいきと勤める上で重要な施策です。
健康経営・ウェルビーイング経営に取り組む企業の実例5選
最後に、健康経営やウェルビーイング経営に取り組む企業の先行事例を具体的に5つご紹介します。
各企業の課題や取り組み内容を参照し、自社の施策検討に役立ててください。
「幸せの量産」を使命とするトヨタ自動車株式会社
大手自動車メーカーのトヨタ自動車株式会社は、従業員の多様な働き方や望むキャリアの実現に向けて、さまざまな取り組みを実施しています。
特に女性の管理職登用と男性の育休取得については、特徴的な制度として外部から注目を集めています。
事業概要 |
自動車の製造・販売 |
従業員数 |
70,710人(連結 372,817人)※2022年3月末時点 |
課題 |
課題①管理職に占める女性の割合を高めたい 課題②男性の育児休暇取得率が高めたい |
取り組み概要 |
課題① ・キャリアカムバック制度の導入(配偶者の転勤などでやむを得ず退職した従業員に、再雇用の機会を提供) ・不妊治療に対して年20日の休暇取得、1子につき最大2年間の休職を許可 ・事業所内託児所を3施設開園 ・昇格候補者に対するチャレンジングな役割付与、メンター制度の導入、個別育成による、管理者登用支援 課題② ・ダイバーシティ研修の強化 ・育休中の柔軟な人員配置 ・従業員の育休取得意向を上司面談の中で確認 |
取り組みの効果 |
課題① ・女性執行役員比率:12.5%(2022年4月実績) ・女性取締役・監査役比率:13.3%(2021年4月実績) 課題② ・男性従業員の育児休業取得率:19.4%(2021年度、トヨタ自動車単体) |
多様な人材が長く活躍できる仕組みが、企業の持続的な成長の一因です。
参考:トヨタ自動車株式会社「Sustainability Data Book」
ASICS健康経営宣言を公表する株式会社アシックス
株式会社アシックスは、従業員とその家族のウェルビーイングを目指した活動を行っています。
特に大きな効果をもたらしたのが、喫煙率に関する取り組みです。
事業概要 |
スポーツ用品などの製造・販売 |
従業員数 |
972人(連結 8,861人)※2021年12月末時点 |
課題 |
喫煙者を減らしたい(2020年時点の喫煙率:8.3%) |
取り組み概要 |
・経営層の卒煙チャレンジ ・卒煙体験談を社内イントラへ掲載 ・卒煙モチベーションに合わせたプログラムの実施 |
取り組みの効果 |
喫煙率が8.3%(2020年)から7.7%(2021年)に減少 |
喫煙率低下は呼吸器疾患のリスク低減につながるため、取り組みにより従業員の健康実現に大きく近づいたといえます。
参考:株式会社アシックス「ASICS Well-being Report 2021(健康経営白書)」
参考:株式会社アシックス「ASICS Well-being Report 2022(健康経営白書)」
「1人ひとりにウェルビーイングな日常を」を掲げる株式会社デンソー
自動車部品メーカーの株式会社デンソーは、2016年の健康宣言後、さまざまな健康増進の取り組みを実施しています。
事業概要 |
自動車部品メーカー |
従業員数 |
45,152人(連結 167,950人) |
課題 |
健康不調による能力発揮低下の抑制(プレゼンティーズムの低減) |
取り組み概要 |
・建屋内全面禁煙化や全社紙巻きタバコ喫煙禁止化 ・家族も参加できる健康フェスティバルの開催 ・「生活習慣スコア」の設定 |
取り組みの効果 |
・非喫煙者率75.6% ・ウォーキングイベント参加者867名、健康チェック延べ6,000人実施 ・生活習慣スコアが71.4点から74点に向上 |
労働生産性の向上につながる健康増進の施策を多角的に実施することで、健康につながる行動が習慣化されています。
「よく生きる」を社名とする株式会社ベネッセホールディングス
教育事業を手掛ける株式会社ベネッセホールディングスは、「働きやすく活気ある職場づくり」を推進しています。
事業概要 |
通信教育・出版事業 |
従業員数 |
7,744人(連結 28,261人)(2021年12月時点) |
課題 |
「イキイキ・ワクワク」働ける職場づくりで従業員の持っている能力を最大限に引き出す |
取り組み概要 |
・オンライン健康セミナーの開催 ・チームや個人の目標達成に向けてアクションする「健康チャレンジキャンペーン」の実施 ・リスキル休暇(業務に関する自己研鑽に対して年3日の休暇付与) |
取り組みの効果 |
・睡眠による十分な休養が取れている人の割合20%(2022年)→71.3%(2022年) ・運動習慣者比率18.9%(2020年)→(21.5%) |
従業員の健康や多様な人材の活躍、風通しのよい職場づくりに向けて、継続的に取り組みを実施しています。
参考:株式会社ベネッセホールディングス「働きやすく活気ある職場づくり(労働慣行)」
「コレクティブ・ウェルビーイング」を掲げる楽天グループ株式会社
「集団的な」を意味する「コレクティブ」なウェルビーイング推進を目指す楽天グループ株式会社は、「仲間」「時間」「空間」の「三間(さんま)」を意識した取り組みを実施しています。
事業概要 |
インターネット関連サービス |
従業員数 |
連結 16,515人(2022年3月時点) |
課題 |
新しい働き方のなかでのウェルビーイングの実現 |
取り組み概要 |
・ネットワーキングやコミュニティ活動による交流機会の確保 ・チーム内でのオンライン朝礼・夕礼の実施 ・エグゼクティブによる日次でのラジオ体操と瞑想の実施 |
取り組みの効果 |
自社の「コレクティブ・ウェルビーイング」のチェックリストに対して8割近くが達成 |
独自の視点でウェルビーイングを捉え、具体的な施策を継続して実施しています。
参考:楽天グループ株式会社「多様な働き方が進む、今こそ意識すべき「コレクティブ・ウェルビーイング」~持続可能なチームに必要な「三間(さんま)と余白」とは?~」
まとめ:健康経営もウェルビーイング経営も企業の発展のために重要
健康経営とは、主に従業員の心身の健康から労働生産性を高め、企業の継続的な発展を目指すものです。
一方でウェルビーイング経営は、従業員や組織が生き生きと働くことで、企業のパーパス達成を目指すものです。
どちらも従業員の心身の健康を重視し、戦略的に企業の成長を目指す点では変わりません。
自社の目指すべき方向性に合わせて、健康経営やウェルビーイング経営に取り組んでください。
スモールステップで手軽に健康施策を実施したい企業には、福利厚生アプリ「KIWI GO」の導入がおすすめです。
イベントやごほうびにより楽しく前向きに運動の習慣化や人的交流を促進するため、取り組みへの参加率が低いとお悩みの企業には特にピッタリです。
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