在宅勤務が増えると、運動不足により体の不調を感じる従業員が増える可能性があります。働き方改革や新型コロナウイルスの影響により在宅勤務は増加傾向にあるため、企業としてとくに注意が必要です。

しかし「運動が面倒」「運動している時間がない」と考えている従業員に運動をしてもらうのは大変なことです。そこで今回は、企業が導入できる運動不足対策や導入事例を解説します。

在宅勤務で運動不足が起きやすい理由や効果的な運動方法も紹介するため、従業員の健康をサポートしたい経営者の方はぜひ参考にしてください。

 

運動不足を解消し、従業員の健康を促進するKIWIGOの活用事例集はこちら

 

在宅勤務によって運動不足に陥る理由

在宅勤務時に運動不足になりやすい理由は、2つあります。

 

通勤時に比べ運動量が減るため

筑波大学大学院と健康機器メーカーのタニタの調査では、以下のような結果が出ました。

  • 1日当たりの歩数「約1万1,500歩」が在宅勤務により平均29%減少
  • 消費エネルギー約300kcalが在宅勤務により約50kcalに減少

通勤時の消費エネルギーは約300kcalであり、在宅勤務時との差は350kcalです。仮に週3日、1ヵ月間の在宅勤務があったとすると、1ヵ月で4,000~5,000kcalの差が出ます。

この差を埋めるためには、今まで以上に運動をして消費しなければなりません。しかし感染症流行による外出の自粛もあり、十分な運動量が確保できないのが現状です。

出典:一般社団法人日本生活習慣病予防協会 テレワーク・自宅待機による運動不足で生活習慣病のリスク

 

座位の姿勢が多くなるため

テレワークでは主にパソコンで作業をするため、椅子に座る時間が増加します。動く機会は、トイレや昼食のために部屋の中を少し移動する程度です。

一方、オフィスに出勤すると、ミーティングのために会議室まで移動したり、昼食時にランチに出かけたりするため立ち上がる機会が度々あります。このような何気ない動作であっても、継続的に運動することで筋力の維持に良い影響を与えるといわれています。在宅勤務では運動につながる何気ない動作が減るため、全体で見ると大きな運動量減少に繋がります。

 

運動不足が及ぼす体への影響

ここからは運動不足により発生し得るリスクを具体的なデータで紹介します。

 

筋肉量の低下と体重の増加

運動する機会が減ると、筋肉量が落ち代謝が悪くなる可能性があります。

筋肉は継続的に動かすことで維持されるものです。筋肉を動かさないと筋肉内のカルシウム濃度が薄くなり、筋肉量は減少します。

また筋肉が減ると消費できるエネルギーも減少するため、代謝の悪化につながります。代謝とは、栄養素が合成・分解されていく過程のことです。つまり代謝が悪くなると摂取したエネルギーが使用されず、脂肪として体内に蓄積されてしまい、体重増加につながるのです。

参考:神戸大学 研究ニュース

 

生活習慣病リスクの上昇

代謝が悪くなったり体重が増加したりすることで、関節痛や血行不良、高血圧、メタボリックシンドロームなどの生活習慣にかかるリスクが上昇します。

生活習慣病とは、食習慣や運動習慣、喫煙や飲酒などの生活習慣が、病気の発症や進行に関与している疾患群です。生活習慣病の代表的な症状は、次のとおりです。

  • 肥満
  • 糖尿病
  • 脂質異常症
  • 高血圧
  • 心筋梗塞
  • 脳卒中
  • がん など

また、文部科学省スポーツ庁の調査では、2007年の死亡者のうち約5万人が運動不足で亡くなっていることが分かりました。

適度な運動は生活習慣病予防にも役立つと発表されています。生活習慣病を発症するリスクを低下させるためには、運動を習慣づけることが大切です。

出典:厚生労働省 身体活動・運動

出典:スポーツ庁 スポーツを通じた健康増進について

 

メンタル疾患リスクの上昇

運動不足はメンタル疾患発症のリスクも高めるといわれています。

米国のイェール大学と英国のオックスフォード大学などの共同研究によると、運動を習慣化している人はそうでない人と比べて、1ヵ月間に気分が晴れないと感じた日数が平均1.49日(43.2%)少なくなりました。

また明治安田厚生事業団の調査では、1週間に2時間以上運動をしている人は全く運動をしない人に比べ、1年後に抑うつになるリスクが約半分に低下しました。

運動しない日が続くと、脳内の神経伝達物質のバランスが乱れます。セロトニンやエンドルフィンなどストレス解消を促す物質の分泌量も少なくなるため、精神的な疲れを感じやすくなる、心身のバランスが乱れるなどのリスクが高まります。

出典:イェール大学 Exercise linked to improved mental health, but more may not always be better

出典:公益財団法人明治安田厚生事業団 運動とメンタルヘルス

 

在宅勤務時に役立つ気軽な運動不足解消方法4選

在宅勤務が増えたことで運動不足を感じる従業員は少なくありません。健康リスクを予防し生き生きと働いてもらうため、従業員の健康維持は非常に大切です。ここからは従業員のために、企業で手軽に取り入れられる在宅勤務時の運動方法を5つ紹介します。

 

ウォーキングを始める

ウォーキングは手軽に始められることで人気の運動です。特別な道具が必要なく、時間さえあればいつでもできます。ウォーキングは有酸素運動の一種に分類されており、脂肪の燃焼効果に期待できます。

短時間のウォーキングでも効果的であるため、毎日10分程度、歩数でいえば1,000歩程度でも歩くことが大切です。

ただし前傾姿勢になると筋肉のバランスが悪くなり、肩凝りや関節の痛みにつながる可能性があります。上半身はまっすぐに保ち、かかとから地面に足を付くことで、体にかかる負担を軽減できます。正しい姿勢でウォーキングできるよう、企業として呼びかけることが大切です。

 

ストレッチで体をほぐす

ストレッチとは、筋肉や筋を意識的に伸ばす運動のことです。筋温や体温を温めるだけでなく柔軟性も高められるため、体のコリや姿勢の悪化を感じているときに適しています。

また、ストレッチはメンタル不調にも効果的とされています。ストレッチをした後は、副交感神経の活動が優位になるためです。

副交感神経は夜間やリラックスしているときに働く神経とされており、ストレスが軽減される感覚を実感できます。

在宅勤務者には、朝起きたときや昼休み、終業後などに30分程度のストレッチを取り入れるよう促しましょう。勤務中にストレッチの時間を設けるのも効果的です。自分の身体だけで行うストレッチであれば運動のための場所や道具が必要ないため、気軽に実施できます。

 

筋トレで筋肉量を増加させる

筋トレをすることで筋肉量が増えると、エネルギー消費にかかる代謝の向上、血流改善効果を期待できます。生活習慣病の予防にもつながります。従業員に筋トレを促す際は、年齢や性別、鍛えたい部位など項目に分けて、具体的なトレーニング方法を紹介しましょう。

 

座り過ぎの状態を避ける

座位の姿勢を取ることが多いと、体への悪影響が出やすくなります。

また肥満度が上がったり生活習慣病になったりするリスクも上がるため、在宅勤務中もできるだけ座位の時間を少なくする工夫が必要です。

在宅勤務の多い従業員には、「時折立った状態で仕事をする」「椅子の高さを上げて足を動かすようにする」など、座位姿勢を変えるポイントを伝えましょう。勤務中に立って仕事をする時間を設けるのもおすすめです。

参考:厚生労働省 座位行動

 

企業ができる本格的な運動不足対策

従業員の健康維持に向けて、ここからはより実践的な運動不足解消法を紹介します。

 

運動に関する動画の配信

運動しなければと思いながらも、「結局何もできていない」「つい忘れてしまう」と悩む従業員は少なくありません。ヨガやストレッチ方法の指導など、運動に関する動画を企業側から配信することで、従業員の運動意識を高めましょう。

動画であれば、在宅勤務者でも空いた時間を利用して運動できます。運動に詳しい方が身近にいない場合、講師を招くか、オンライン講習を実施しているサービスに依頼しましょう。

 

相談窓口の開設によるメンタルケア

在宅勤務では、従業員同士のコミュニケーションが取りにくくなるのも問題のひとつです。メンタルの健康を維持するため、気になることや悩み事を気軽に相談できる環境を作りましょう。

社内に相談窓口を設置する、オンラインで相談できるサービスを利用するといった方法は効果的です。特に、オンラインで相談できる環境をつくることで、「同僚や上司に相談している姿を見られるのでは」「心配をかけたくない」といった不安が減ります。

 

運動器具や健康グッズの配布

健康グッズを配布することで運動のハードルが下がり、従業員の健康意識が高まります。企業で配布しやすいグッズは、以下のとおりです。

  • 縄跳び
  • 体温計
  • 歩数系
  • メジャー
  • 足つぼサンダル
  • ヘルスメーター
  • 背筋サポーター
  • バランスボール
  • エクササイズローラー

従業員の性別や年齢層に合わせて配布するものを選びましょう。またアイマスクや加湿器などリラックスタイムに使用できるグッズを配布すると、メンタルケアにも役立ちます。

 

運動促進アプリの導入

スマートフォンで利用できるアプリを導入するのも方法の1つです。新しく道具や機械を購入しなくても取り組めるため、手軽に運動促進できます。

ゲーム感覚で使用できるものであれば、普段運動しない方も取り組みやすいです。楽しく運動することで、ストレス発散やリラックスの効果も期待できます。

運動促進アプリには複数の種類があります。例えば、毎日の歩数をカウントするものや食事のカロリーを分析するもの、体重の増減を記録するものなどです。従業員の健康状態に適したアプリを導入しましょう。

 

オンラインでできる運動不足対策の取り組み事例

ここからはオンラインで運動不足対策を実施している企業の事例を紹介します。

ヤフー株式会社

出典:ヤフー株式会社

ヤフー株式会社は、インターネット上の広告事業やイーコマース事業を展開する企業です。

ヤフー株式会社では、全従業員を対象としたオンライン体操や健康イベントを実施しています。その他の具体的な支援内容は以下の通りです。

  • 国の目標「健康日本21」である男性9,000歩、女性8,500歩を推奨するため、全従業員に歩数を確認できるスマートフォンを貸与
  • 全従業員を対象にweb会議システムを活用した、毎日のラジオ体操・ストレッチ講座の提供
  • パラアスリート選手のストレッチ講座を実施
  • 理想のウォーキングの歩幅が体感できる「歩幅チェックスペース」を主要拠点11箇所に設置
  • 1日の歩数4,000歩達成者へインセンティブを付与する歩数UPキャンペーンを毎月実施

ヤフー株式会社の調査によると、情報を基に健康改善のための計画や行動を決められる従業員の割合は62.5%であり、健康意識が向上していると分かりました。

こういった複数の取り組みにより、ヤフー株式会社は文部科学省スポーツ庁による「スポーツエールカンパニー2021」にも認定されています。

出典:スポーツ庁 スポーツエールカンパニー2021

出典:ヤフー株式会社 従業員の健康

 

ソフトバンク株式会社

出典:ソフトバンク株式会社

ソフトバンク株式会社は通信事業を営む国内最大手の企業です。

テレワークをしている従業員をメインターゲットにして、全従業員が参加できるオンラインヨガ講座開催や、動画配信などを積極的に実施してきました。

具体的な活動内容は以下の通りです。

  • 始業前の時間に、ヨガインストラクターの有資格者による「朝ヨガ」を月1開催
  • 社内講師によるヨガ講座を10月から2ヵ月に1回、ZOOM配信で開催
  • 自席や自宅でもできる簡単ストレッチの動画を制作し、社内イントラネットサイトにて公開

このほか、「ながら運動動画」も提供しています。「ながら運動動画」は忙しい従業員や何から始めれば良いか分からない従業員でも気軽に取り組めるとして、高い評価を得ています。

出典:スポーツ庁 スポーツエールカンパニー2021

 

ウイングアーク1st株式会社

出典:ウイングアーク1st株式会社

ウイングアーク1st株式会社は、ソフトウェアおよびサービスの開発・販売を担う企業です。次のように、大企業でなくても気軽に導入できる対策を複数取り入れていることが特徴です。

  • アプリを活用した全社ウォーキング大会の開催
  • 月1回の健康LIVEセミナーの開催
  • 昼休みのラジオ体操&5分間ストレッチの実施

ウイングアーク1st株式会社では、とくにウォーキング大会に力を入れています。ウォーキングイベントの参加率は80%以上で、社長や役員も参加するほどです。

またラジオ体操&5分間ストレッチでは従業員同士のコミュニケーションも生まれ、従業員から高く評価されています。

出典:スポーツ庁 スポーツエールカンパニー2021

 

株式会社プレオン

出典:株式会社プレオン

株式会社プレオンは、IT業を営む企業です。具体的な取り組み内容は以下の通りです。

  • 前月の歩数より3,000歩アップを目標にする社内ウォーキング活動「+3000」を実施
  • 従業員全員にiPhone(万歩計)を配布
  • 毎月歩数を集計し、歩数に応じて個人表彰・部署表彰
  • 従業員の健康の保持・増進のため、毎日社内でラジオ体操を実施
  • 午後3時頃にラジオ体操を行うことで、午後からの仕事に意欲 的に取り組むことができるよう配慮
  • 社内部活動参加への費用負担、競技参加への費用負担を実施

社内ウォーキング活動では表彰制度を積極的に取り入れることで、歩くことや健康への意識向上につなげています。

出典:スポーツ庁 スポーツエールカンパニー2022

 

まとめ:運動を促進し在宅勤務における運動不足解消を目指そう

在宅勤務になると運動量が減り、健康リスクが高まります。在宅勤務を導入している企業は、従業員の運動不足解消に向けて積極的に取り組みましょう。

運動促進には「KIWI GO」アプリが最適です。KIWI GOは従業員のための福利厚生アプリで、運動による健康維持や従業員同士の交流を促進したいときに適しています。

KIWI GOではアプリをダウンロードすると自動的に歩数を計算してくれます。また貯まった歩数はごほうびに交換可能であるため、ゲーム感覚で楽しく運動が続きます

またアプリ内では、ウォーキングイベントの立ち上げや同じ趣味を持つ仲間との交流も可能です。

従業員の健康促進だけでなくコミュニケーションの活性化も目指す企業は、ぜひ活用してください。

KIWI GOに関する詳細は以下の概要資料にもまとめております。無料でダウンロードできますので、ぜひご覧ください。

「運動×社内交流UP」アプリ KIWI GOサービス紹介資料 ダウンロード