多様な働き方が進む現在では運動機会の減少が深刻化しており、日本の成人のうち、3人に1人が運動不足という調査結果もあります。
しかし運動に興味のない人は多く、従業員が自身で生活習慣を改善し日常的に運動を行うのは非常に難しいです。
そのため企業が運動に関する取り組みを行い、従業員の運動不足を解消することが大切です。
本記事では社会人の運動習慣に関する現状を解説し、運動不足になる原因や運動不足を解消するための方法を紹介します。
社会人と運動に関する現状を理解し、従業員に適した施策を実行してください。
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目次
【深刻化】3.5人に1人が運動不足とWHOが報告
世界保険機関(WHO)調査の結果、世界では14億人以上の成人が運動不足になっていると判明しています。性別ごとに見ると男性では4人に1人、女性では3人に1人の割合で運動が足りていないといえます。
また調査の結果、日本では約3人に1人の成人が運動不足だという状況も明らかになりました。
参考:日本生活習慣病予防協会 WHOの運動推進グローバル計画 運動不足は世界に蔓延 日本でも3人に1人が運動不足 「世界行動計画」の日本語版を公開
深刻化する運動不足を改善するため、WHOは2025年までに運動不足の人の割合を10%下げるとする目標を掲げています。
運動不足の状態が続けば、2型糖尿病、心血管疾患、2型糖尿病、がん、認知症などの危険リスクが高まります。
病気になる人が増えれば労働生産力も低下するため、企業としても従業員の運動不足は非常に大きな問題です。
運動不足を感じている人は約8割
スポーツ庁では成人を対象として、「運動不足に不安を感じているか」という問いで調査を実施しました。
出典:スポーツ庁 令和3年度 スポーツの実施状況等に関する世論調査
調査の結果77.9%が運動不足を自覚し不安に感じていると回答しており、運動の習慣化は現代人にとって大きな課題であるといえます。
運動に取り組む社会人は約30%
スポーツ庁では日本の20〜50代の成人を対象に、週3回以上運動に取り組んでいるかどうかを調査しました。
出典:スポーツ庁 令和3年度「スポーツの実施状況等に関する世論調査」について
令和3年度の調査において週3回以上の運動に取り組んでいる成人は全体の30.4%であり、多くはありません。
「スポーツの実施状況等に関する世論調査」から、運動不足を感じている人は非常に多いものの実際に運動を習慣化できている人は少ない状況だといえます。
社会人が運動不足になりやすい理由
スポーツ庁では運動に取り組めない理由について、世論調査を実施しています。
出典:スポーツ庁 令和2年度「スポーツの実施状況等に関する世論調査」について
運動をしない理由について、「忙しいから」「面倒くさいから」「年をとったから」などが上位を占めていることがわかります。ここからはそれぞれの理由について解説します。
運動する時間や場所の確保ができないため
運動できない理由として「仕事や家事が忙しいから」「子どもに手がかかるから」など、時間がないという内容の回答が多くありました。
仕事と子育てや家事、介護など日々やらなければいけないことに追われ、運動したくても時間が確保できずに悩んでいる方は少なくありません。
また「場所や施設がないから」という理由を挙げている方も多くいます。
学生の頃であれば、通学や体育・部活動などを通じて運動できる環境が整っていました。一方社会人になると、運動する環境を自分で作り出す必要があります。
しかし忙しい社会人が運動のための時間と場所を確保するのは大変であるため、運動に踏み出せない人は多いです。
運動そのものが面倒なため
「面倒くさいから」「運動・スポーツが嫌いだから」「運動・スポーツ以外に大切なことがあるから」と運動に対する関心が低いことも理由の1つです。
運動が身体に与える好影響を知らず、運動の必要性や重要性に気づいていない状態では「運動しよう」とただ呼びかけても効果は出にくいです。
たとえ健康診断の結果が悪くても、運動への関心そのものが低ければモチベーションは上がりません。
運動に興味を持ってもらうには、「運動を習慣的に行うと将来のがん発症リスクが低くなる」といったように、運動が与える影響を具体的に伝えることが重要です。
自分にできる運動が見つからないため
「年をとったから」「お金に余裕がないから」「仲間がいないから」といった理由は、運動する手段や方法、楽しみ方を知らないことにつながるといえます。
たしかにバスケットやサッカーなど、高齢になれば日常的に行うのが難しい運動もあります。
しかし年をとっても歩行ができれば、ウォーキングといった軽い運動はできます。またウォーキングであればお金もほとんどかからないうえ、1人でも取り組めます。
運動ができないと悩む従業員に対しては、年齢を問わず気軽に楽しく取り組める運動を教えることが大切です。
運動不足がもたらす影響
運動不足になると消費エネルギーが少なくなり、肥満になりやすくなります。
そして肥満の影響によって高血圧・糖尿病・脂質異常症などの肥満に関連する病気が起きやすくなります。
深刻な生活習慣病として代表的なのが、糖尿病です。
糖尿病になると血糖値のコントロールが困難となり、手足の痛みやシビレ、視覚障害、感覚麻痺などの症状が現れ、日常生活や仕事に影響が出る可能性も高いです。
一度糖尿病になると基本的には完治しないため、運動不足を解消し予防に努めることが非常に重要です。
病気を患い従業員が働けなくなる事態を避けるためにも、企業として運動不足解消に取り組む必要があります。
参考:国立国際医療研究センター(糖尿病情報センター) 糖尿病ってなに?
従業員の運動不足を改善する方法
ここからは従業員の運動不足を改善するため、企業ができる方法を紹介します。
自分で取り組むことが困難な運動を会社でサポートし、社内一丸となって運動不足改善に取り組んでください。
運動への必要性や重要性を伝える
運動することに対し、「面倒くさい」「時間がない」と感じている従業員が多い場合、運動の必要性や重要性を伝えることが重要です。
運動の必要性を伝えるための施策として、以下のような例があります。
- 産業医や保健師などの専門知識を持つ人たちがアドバイスをおこなう
- 運動がもたらす健康への好影響をテーマにしたセミナーを開催する
- 社内チャットツールを利用し健康情報を配信する
- 運動が与える好影響を体感してもらうため社内で運動イベントを開催する
また従業員の意識改革のためには、社長・管理職が率先して運動に取り組む姿勢を見せることが大切です。開催するセミナーやイベントには、経営陣も参加しましょう。
お互いがお互いの運動状況について聞き合える環境を作り、社内全体で運動に対する意識を向上させてください。
運動する機会や場を与える
運動したくても「運動する時間がない」「運動できる場所がない」と運動に取り組めずに悩んでいる成人は少なくありません。
運動する機会を作れない従業員に対しては、以下のような取り組みが効果的です。
- 社内運動会・ウォーキングイベント・ボーリング大会などスポーツイベント開催
- 楽しく運動に取り組める健康アプリの導入
多くの従業員が参加する取り組みを実施すれば運動を通じてコミュニケーションが促進され、会社としての一体感も高まります。
仕事時間内に運動する時間をつくる
家事や育児、介護など仕事以外の日常生活が忙しく、運動に取り組めない従業員は多いです。
運動の重要性を伝えるためにも、仕事の時間内で運動する時間を提供してください。勤務時間内にできる運動としては、次のものがあります。
- ラジオ体操
- 短時間のウォーキング
- その場でできるストレッチ
従業員全員が一緒に取り組むことで、会話の機会も生まれます。
一方勤務時間内に運動をするとこなせる仕事量が減るのでは、と懸念する従業員は少なくありません。
しかし運動を行うことで脳が活性化すれば、今までより効率的に仕事が進むことも期待できます。運動の有効性を改めて伝え、勤務時間内の運動を推奨してください。
時代に合わせた運動ツールを導入する
運動不足を改善するには、楽しく運動に取り組める環境の提供が大切です。時代に合わせた新しい運動ツールを導入し、前向きに運動に取り組めるよう工夫してください。
多くの従業員がスマートフォンを持っている現在、おすすめなのはアプリ形式のツールです。
歩数に応じて景品がもらえる、運動量を他の従業員と競い合える、などのユニークな機能があれば、運動習慣がない方も前向きに挑戦しやすいです。
「景品がほしい」「社内で1位になりたい」などの目的意識を持つことで、運動を前向きに継続できます。運動に対する意識を変えるため、積極的にツールを導入してください。
運動不足を改善させるならKIWI GOがおすすめ
運動不足を改善させるための導入ツールとしておすすめなのが、企業向け運動習慣化ツールKIWI GOです。KIWI GOはフォッグ行動モデルに基づき、運動を習慣化できるアプリです。
歩数に応じて貯まるコインは、ごほうびと交換ができるので、運動習慣がない従業員でもコインを貯めることを目的に、楽しくウォーキングに取り組めます。
さらにKIWI GOでは、ウォーキングに取り組んでいる従業員をランキング形式で表示できます。従業員同士で競い合うことで、さらなるモチベーションアップにつながります。
KIWI GOはアプリ機能のみが体験できる1か月トライアルに加え、有料でごほうびの受け取りもできる3か月トライアルを実施しています。
具体的な詳細は以下の概要資料にもまとめております。無料でダウンロードできますので、ぜひご覧ください。
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まとめ:企業は運動不足に陥る従業員を積極的にサポートすることが大切
社会人になると「運動している時間がない」「場所がない」といった理由から、運動不足に陥る従業員が増えてしまいます。
従業員の運動不足を改善するため、企業側が積極的に運動不足の従業員をサポートしてください。
適切な施策を実施するため、まずは従業員の実態を把握し、なぜ運動不足に陥っているか調査しましょう。
そして従業員の課題に合わせ、従業員が楽しく取り組める施策を導入することが大切です。
また社内の意識を変えるには、経営層が運動不足改善に取り組む姿勢を見せる必要があります。
MTGや社内のコミュニケーションツールを通じ、経営層から従業員に対し積極的な働きかけをしてください。