従業員のメンタル不調をなんとかしたい、とお悩みではありませんか。
メンタル不調は問題が起こってからの対症療法では不十分であるため、根本的な解決のため予防に目を向けることが大切です。
習慣的に運動をすることで、気分の落ち込みが改善し睡眠の質も上がります。従業員には、まず気軽にできる運動を習慣づけてもらいましょう。
本記事では、従業員の心身の健康のために企業が実施すべき取り組みを解説します。
この記事を読めば、運動不足が身体に及ぼす悪影響や適度な運動が身体にもたらす効果について理解できます。
従業員の運動不足を解消し、より前向きに明るい気持ちで働ける環境を提供しましょう。
目次
運動不足が身体とメンタルに及ぼす悪影響
運動が不足していると、身体とメンタルが不健康な状態になり、仕事のパフォーマンスにも悪影響を及ぼす可能性があります。
ここからは運動不足で起こりうる心身の不調を3つ解説します。
活動量が減少する
運動不足の状態が続くと筋力が低下し、立つ、歩くといった身体能力が低下してしまいます。
基本的な身体動作がままならなくなると外出をする機会がさらに減り、1日を屋内で過ごすことが多くなります。
外に出ない日々が続けば、活動量はどんどん減少してしまうでしょう。
悪循環から抜け出せないままでいると身体を動かすこと自体に対して後ろ向きになり、気分がネガティブになってしまいます。
運動に対するネガティブな気持ちを一度持ってしまうと、運動の機会があっても積極的に参加できなくなります。
出典:公益財団法人 長寿科学振興財団 健康長寿ネット 運動不足は死亡率に影響するか
参考:社会福祉法人 恩賜財団済生会 姿勢の悪さが重大な病を引き起こす?正しい姿勢で健康に過ごそう
疲れやすくなる
運動不足の状態では筋力が落ちているため、少し体を動かしただけでも疲れを感じやすくなります。また体内に疲労物質が蓄積し、気分が落ち込みやすくなります。
疲労状態が続くと自律神経失調症の症状がみられるようになり、高血圧、糖尿病などの生活習慣病にも繋がります。
がんの進行を抑える力も弱まってしまうため、大きな病気につながる可能性は高いでしょう。
また疲労している状態では仕事に集中できなくなり、パフォーマンスも落ちます。
よりよい状態で仕事に臨めるよう、意識的に身体を動かすことを意識しなければいけません。
出典:公益財団法人 長寿科学振興財団 健康長寿ネット 疲労とは?疲労の原因と回復方法
不眠症になる
運動が足りず身体が疲れていない状態では、不眠症を患いやすくなります。
実際にコロナ禍のリモートワークを機に1日中自宅で過ごすことが多くなったことで、睡眠障害を訴える方は増加しました。
睡眠の質が低下し不眠の状態が続くと、物事に対する意欲の低下、集中力の低下などの悪影響が起こります。
スムーズに眠りに入れるよう、日頃から身体を動かすことで体に適度な負荷をかける必要があります。
出典:厚生労働省 不眠症
適度な運動が身体とメンタルにもたらす効果
適度な運動習慣は、身体だけでなくメンタルの健康を維持・増進するうえでも欠かせません。ここからは運動によって期待できる効果を3つ紹介します。
脳が活性化する
運動をすると脳の血流が良くなり、記憶力や思考力の向上が見込めます。
脳が活発になることで仕事のパフォーマンスも上がるため、「自分の力を最大限発揮できた」と喜ぶ従業員は増えるでしょう。
またセロトニンと呼ばれる幸せホルモンが分泌されることで、心が落ち着いた状態になり気分がポジティブになると言われています。
セロトニンはストレスに対する抵抗力をあげるうえでも効果的です。運動の習慣化により安定してセロトニンが分泌されるようになれば、ストレスや疲労解消につながります。
出典:医療法人社団 平成医会 運動がメンタルヘルスに与える影響
気分転換ができる
運動は身体に程よい刺激を与えるため、仕事の合間の気分転換になります。
また身体を動かしている間は目の前の運動のことを第一に考えるようになり嫌なことを忘れられるため、ストレス解消にもつながります。
嫌なことを長く引きずってしまう人ほど、運動に取り組むべきです。
達成感や満足感を味わえる
軽い運動でも毎日取り組むことで、達成感や満足感も得られます。目標としている運動量に達したことが成功体験となり、ポジティブな気持ちにつながるでしょう。
また運動を続けていると、1つの物事を継続していること自体が自信になります。
自信が付くと気持ちが前向きになり仕事に対しても明るい気持ちで取り組めます。精神を安定させるため、運動の習慣化は非常に大切です。
運動不足の人はどういった運動をどれだけ行うべきか
WHO(世界保健機関)は成人の運動量に関して次のいずれかを推奨しています。
- 1週間で150分~300分の中強度の有酸素運動
- 1週間で75分~150分の高強度の有酸素運動
最中にギリギリ会話ができる程度の負荷で行うのが、中強度の運動です。
人によって最適な強度は異なりますが、早歩きでのウォーキングなど「少しキツイかも」と感じる程度に身体を動かします。
また高強度の運動とは、全力で身体を動かすことです。キツめの筋トレや激しいスポーツなどが該当します。
高強度の運動を長時間続けるのは難しいため、こまめに休憩を取ることが大切です。
ただし普段あまり運動をしない人が走り込みなどの激しい運動をすると、体に負荷がかかり怪我に繋がります。
運動は筋力を高め疲れにくい体を作りますが、運動直後は多くの方が疲労を感じます。運動を始めたばかりの方にとって、筋力の疲労は相当大きなものです。
それぞれに合った運動スタイルを見つけ、長期的に無理のない範囲で身体を動かしていくことが大切です。
無理なく運動に関心を持ってもらうため、企業ができる取り組みを次で詳しく紹介します。
運動不足解消のためのおすすめ施策
ここからは運動不足が原因でメンタルヘルスに不安を感じている従業員に向け、企業はどういった取り組みをすればよいか解説します。
ラジオ体操の導入
ラジオ体操であれば、運動に苦手意識がある従業員でも手軽に始められます。場所を取らないため、オフィスのスペースが少ない企業も実践しやすいです。
また実施する時間を決めて従業員に周知すれば、在宅で働いている場合も導入可能です。
楽しんで参加してもらうため、参加することでインセンティブを受けられる仕組みを作るのがおすすめです。
参加日数に応じてポイントが溜まり、一定のポイントを集めると景品に交換できるシステムがあれば、継続して参加したいと考える従業員も増えます。
運動イベントの開催
イベントを開催することで、運動のきっかけを作れます。
イベント内では従業員同士の交流も行われるため、リモートワークでコミュニケーション不足を感じる企業におすすめです。
ただし、いきなり激しいスポーツをすると怪我につながる恐れもあります。そのため、負担の少ない競技を導入し、運動習慣のない従業員も参加できるようにしましょう。
バドミントン、フットサル、卓球、ボーリングといったスポーツは楽しく続けられてルールもわかりやすいため、とくに人気があります。
運動というと、ランニングや筋トレといった本格的なトレーニングをイメージする人も多いです。みんなで楽しめるスポーツをイベント化し、運動へのハードルを下げましょう。
健康グッズや運動器具の配布
バランスボールやハンドグリップといった健康グッズ・運動器具の配布も運動不足の解消に役立ちます。ただ配るのではなく、一人ひとりの従業員に合ったものを選べるようにしましょう。健康グッズや運動器具の購入費用を補助する形もおすすめです。
体力測定の実施
体力測定を実施すれば従業員が自身の体力の状況を正しく把握できるようになり、運動習慣の改善につながります。
ただ体力測定をするのではなく測定自体をイベント化し、参加賞などを用意すれば多くの従業員が楽しんで挑戦できます。その際、アンケートなどで運動習慣について調査するのがおすすめです。従業員の状況を理解してより効果的な施策につなげましょう。
アプリの活用
従業員のメンタル不調に悩む企業は、楽しく続けられる運動アプリを導入しましょう。
歩数に応じてストーリーが進行したり、ごほうびがもらえたりするアプリにはゲーム性があり、運動が苦手な従業員も挑戦しやすいです。
なかでも福利厚生アプリKIWI GOは、従業員の運動習慣構築に特化したサービスです。ダウンロードすればすぐに利用できるため、気軽に導入できます。
KIWI GOアプリの基本的な機能は4つです。
- 歩数に応じてごほうびがもらえる機能
- 自由に社内イベントを企画・運営できるイベント機能
- 従業員同士で交流ができるギルド機能
- ウォーキングイベントの開催機能
KIWI GOではごほうびやガチャで従業員のやる気を引き出し、従業員同士がイベントなどで一緒に運動することで健康習慣の継続を目指します。
同じ趣味を持つ従業員同士でグループチャットができる機能もあるため、テレワーク導入でコミュニケーション不足に悩む企業にもおすすめです。
アプリをダウンロードするだけでスタートできるため、準備が少なくて済むこともメリットです。
まとめ:運動不足を解消し従業員のメンタルの状態を改善しよう
運動はメンタルと密接に関係しており、運動不足の状態が続くと気分が落ち込む、意欲や集中力が低下するなどの問題が起きます。
メンタル不調の一次予防には、運動がもっとも効果的です。
運動の推進は従業員の健康に対する効率的な投資であり、社内の活性化にも期待できます。
コストパフォーマンスのよい健康施策を実施したいなら、まず運動に注力しましょう。
従業員に運動習慣を身につけてもらうには、管理職の行動が大切です。管理職が積極的に運動をして健康的な生活を送ることで、従業員の意識は変わります。
まずは管理職から動き、運動が大切であることを従業員に伝えましょう。