近年、ビジネスにおいて、ウェルビーイングという概念が注目されています。ウェルビーイングとはWHOが定義した考え方で、企業が推進している健康経営と関連しています。この記事ではウェルビーイングの定義からメリット、具体的な事例を解説しています。ウェルビーイングについて詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

 

ウェルビーイングとは

ここからは、WHOの定義からウェルビーイングの種類、構成している要素などウェルビーイングの基本情報を解説します。

 

WHOの定義

WHOが定めた「世界保健機関憲章」の中、ウェルビーイングは次のように定義されています。

「健康とは、病気でないとか、弱っていないことではなく、肉体的にも精神的にも、そして社会的にもすべてが満たされた状態のこと」(出典:公益社団法人 日本WHO協会

この指標として「健康診断」や「GDP」などが活用されてきましたが、現在は見直され、新しい指標が登場しています。

 

ウェルビーイングの種類

ウェルビーイングは「肉体的、精神的、社会的に満たされた状態」です。これを評価するための客観的な指標は、時代によって変化してきました。

現在、この「満たされた状態」は3種類あるので、順に見ていきましょう。

 

医学的ウェルビーイング

医学的ウェルビーイングとは、心身ともに病気ではない状態を指します

これは、私たちの生活の中で身近に感じるウェルビーイングといえるでしょう。

毎年実施している健康診断やストレスチェックが、医学的ウェルビーイングにつながる主な取り組みとして挙げられます。

定期健診に加え、日頃から自身の体調に目を向けておくと病気の早期発見につながり、より充実した人生を送れます。

 

快楽的ウェルビーイング

感情や生活への満足度を重視したウェルビーイングで、自身の精神状態が満たされている状態を指します。

医学的ウェルビーイングと違い、目に見えない領域を扱うのでイメージすることが難しい人もいるかもしれません。

主な評価指標として「人生満足度尺度」という以下5つの質問に点数をつけて自己報告する方法があります。

  • ほとんどの人生で、私の人生は私の理想に近い
  • 私の人生は、とても素晴らしい状態だ
  • 私は自分の人生に満足している
  • 私はこれまで、自分の人生における大切なものを得てきた
  • もう一度人生をやり直せるとしても、ほとんど何も変えないだろう

上記の質問に1~7点で自己採点をします。

ただし、「人生満足度尺度」は個人レベルの尺度であり、世界全体の豊かさを見るには範囲が狭いのではないか、という声もあります。

 

持続的ウェルビーイング

持続的幸福感とも呼ばれ、人が自身の能力を発揮し、やりがいを感じて生き生きとしている状態のことです。

持続的、包括的に豊かさを評価できるという点で現代で重視されているウェルビーイングに近いものといえます。

自己決定理論というモチベーションの基本理論であり、「自律性」「有能感」「関係性」の3つが軸となっています。

3つの軸が阻害されるとマイナスの影響を与える、といった観点で用いられることが特徴です。

 

ウェルビーイングを表す要素

現在、ウェルビーイングを指す主な要素として挙げられているものは2種類あります。

この2つの要素は、どちらも5つの項目で構成されており、心理学的な側面で考えられたものとビジネス的な側面で考えられたものとがあります。

 

PERMAの要素

ポジティブ心理学のマーティン・セリグマンが提唱した要素です。PERMAとは幸福を構成する5つの要素の頭文字を取ったものです

  • P:Positive emotion(ポジティブ感情)
  • E:Engagement(没頭する)
  • R:Relationship(人間関係)
  • M:Meaning(生きる意味)
  • A:Accomplishment(成果・偉業)

Positive emotionは「楽しい」「感動」といった前向きな感情を誘発させることです。

Engagementは私生活でも仕事でもよいので、何か没頭できることがある状態を指します。

Relationshipは良好な人間関係のことで、周囲の人達に助けられたり逆に自分自身が周囲へ何かを与えたりすることで構築されるものです。

Meaningは自身の生きる目的があることや生きがいがある状態です。

Accomplishmentは自身の力で何かを成し遂げることで得られる達成感を指します。

これらが満たされるとウェルビーイングが向上するきっかけになるといわれています。

 

ギャラップ社の要素

ギャラップ社が提唱しているウェルビーイングは、PERMAと異なり少しビジネスに寄せた目線で構成されているのが特徴です。

  • Career well-being
  • Social well-being
  • Financial well-being
  • Physical well-being
  • Community well-being

Career well-being(キャリアウェルビーイング)は仕事と私生活への幸福度のことです。

仕事のキャリアだけでなく、家事や趣味、ボランティア活動が含まれます。

Social well-being(ソーシャルウェルビーイング)は人間関係の充実度です。家族や友人、職場の人間関係などで構築されます。

これらのコミュニティの中で信頼関係や相互理解ができているか、広く交友関係を持てているのかを指標にします。

Financial well-bein(ファイナンシャルウェルビーイング)とは経済的な豊かさのことです。生きていくために十分な収入を得ているか、資産を確保できているかが指標です。

Physical well-being(フィジカルウェルビーイング)は心身が健康で充実しているかを見ています。体が健康なだけでなく、仕事も充実して前向きな人生を送れているのかがポイントです。

Community well-being(コミュニティウェルビーイング)は、自身が所属しているコミュニティの満足度のことです。家族や友人、学校や職場など地域社会にある様々なコミュニティを指します。

これらが満たされることでウェルビーイングは充実するという考え方がギャラップ社の考え方です。

 

ウェルビーイングに関する指標

ウェルビーイングの定義は具体的に定まっていますが、ウェルビーイングに関する指標に世界共通のものはありません。

ここからは各国や国際組織が取り入れている指標についてそれぞれ解説します

 

国連の「世界幸福度調査」

「世界幸福度調査」はSDSNという国連の持続可能開発ソリューションネットワークによる調査結果です。アメリカのギャラップ社のデータを参考にしてまとめられています。

「世界幸福度調査」では、Cantril ladder(キャントリルラダー)と呼ばれる尺度を使用します。6項目を0~10の11段階で評価し、個人の生活の満足度を数値化します。

  • GDP(1人当たりの国内総生産)
  • 社会的支援(社会保障制度など)
  • 健康寿命
  • 人生の自由度
  • 他者への寛容さ
  • 国への信頼度

上記の数値から、各項目の最低値から仮定されるディストピアとの差を加味してランキング化されます。

以前はGDPのみを指標としていましたが、環境破壊や金融危機などの経験からGDPのみでは現代の幸福度を図ることはできないと見直し、現在の項目になりました。

出典:産業精神保健研究機構

 

OECDの「より良い暮らし指標」

ヨーロッパを中心に先進国38ヵ国が加盟するOECDでは、「OECD Better Life Initiative」を開始し「BLI: Better Life Index(よりよい暮らし指標)を取り入れています。

BLIは11分野で構成されており、現在の幸福だけでなく未来の幸福のための資源となる「自然資本」「経済資本」「人的資本」「社会資本」も視野に入れています。

  • 住居
  • 所得
  • 雇用
  • 地域社会
  • 教育
  • 環境
  • ガバナンス
  • 健康
  • 生活の満足度
  • 安全性
  • ワークワイフバランス

より良い暮らし指標の特徴は、次のとおりです。

  • 各国の捉え方に合わせて構成要素の比重を変えられる
  • 相互作用的なツールとして対話ができる
  • 幸福に対する意識を高めることで政策立案への参加を促進する

国ごとに柔軟な調査が可能であるため、幅広い地域で利用されています。

出典:OECD Better Life In Better Life Index(BLI)より良い暮らし指標ツール及びWebサイトの概要

 

ブータンの「国民総幸福量」

国民総幸福量は、経済成長を見直して伝統的な社会・文化や民意、環境に配慮した「国民の幸福」を目指す考え方です。

4つの柱と9分野の指標で構成されています。

4つの柱に関しては、次のとおりです。

  • 持続可能で公平な社会経済開発
  • 環境保護
  • 文化の推進
  • 良き当地

9つの指標は、次のとおり決められています。

  • 心理的な幸福
  • 国民の健康
  • 教育
  • 文化の多様性
  • 地域の活力
  • 環境の多様性と活力
  • 時間の使い方とバランス
  • 生活水準・所得
  • 良き統治

ブータンは国民総幸福量に基づき、精神的に豊かな生活が送れることを重視した政策を実施しています。

出典:外務省 ブータン~国民総幸福量を尊重する国

 

日本の「満足度・生活の質に関する調査」

「満足度・生活の質に関する調査」とは、日本の経済状況を多面的に把握し、政策運営に活かすことを目的としたものです。

これはGDPだけでなく、満足度や生活の質など幅広い視点から経済状況を「見える化」することを重視しています。

出典:内閣府 政策統括官「満足度・生活の質に関する調査報告書2021」

満足度・生活の質に関する調査では「総合的な生活満足度」「13分野別の満足度」「分野別の質問」など多角的な視点からウェルビーイングの状況を把握できます。

 

ウェルビーイングが注目されている背景

各国では様々な指標を基に、ウェルビーイングの向上を進めています。ここからはウェルビーイングが注目される背景について解説します。

 

社会の中で心の豊かさが重視されている

ウェルビーイングが注目される理由に、物質よりも心の豊かさが重視されていることが挙げられます。

今まで経済成長を優先してきた結果、貧富の格差や環境破壊などの問題が発生してしまいました。

このような問題は、経済を重視した既存の価値観では解決不可能な状況です。

そのため物質的な経済の発展よりも「よりよい社会を作る」ことで解決していこうといった取り組みが始まりました。

またSDGsに「GOOD HEALTH AND WELL-BEING」という目標が掲げられたこともあり、政治的・社会的な問題としてウェルビーイングが注目されるようになったのです。

 

従業員の価値観が多様化した

企業は少子高齢化により現役世代が少なく、人材不足に悩まされています。その結果、企業には性別や国籍問わず様々な人材が集まるようになり、一人ひとりの価値観が多様化されました。

異なる背景や価値観を抱えた従業員が能力を発揮するためには、従業員の多様性を尊重し受け入れる姿勢が必要です。

また新型コロナウイルスも働き方や人生観に変化を与えました。

テレワークが普及したことで在宅勤務が広まり、コミュニケーション不足や外出できないストレスからメンタルに不調をきたす従業員が出てきました。

これらの事態に対応するため注目されたのがウェルビーイングです。

多様な価値観に合わせた働き方を提供することはギャロップ社の「Career Wellbeing」や「Physical Wellbeing」を満たすことにつながります。

つまり、ウェルビーイングは従業員の価値観の変化に企業が対応する上で有効な考え方といえます。

 

ビジネスにおけるウェルビーイングとは

ビジネスにおいてのウェルビーイングには8つの原則があります。

  • 1.ビジョンの再定義:自然や環境にも目を向ける
  • 2.透明性の確保:活動を見える化
  • 3.外部性の内部化:環境問題を企業で解決
  • 4.長期的なビジョン:利害関係者にも利益をもたらす
  • 5.人を資産とする:従業員の声を聞く
  • 6.生産のローカライズ:地域に合わせたエネルギー、財源、流通をする
  • 7.サーキュラーエコノミーへの切り替え:汚染などのない製品の開発
  • 8.多様性を受け入れる:様々な働き方を受け入れる

上記を実践することでウェルビーイングの1つにある「社会と個人の健康」に貢献できるでしょう。

また、ウェルビーイング経営という考え方も存在します。

ウェルビーイング経営は、企業が己の利益のみを追求するのではなく、経営に関わる従業員や関連企業にも利益となるように運営するという考えです。

身近な例で例えるなら、以下のような取り組みが考えられます。

  • 良いコミュニケーション環境の構築
  • 健康増進への取り組み
  • 労働環境の見直し
  • ビジョンの共有

上記のような取り組みを実践すれば、従業員の健康のみでなく社会的にも満たされた環境を作れるでしょう。

 

ウェルビーイングが企業にもたらすメリット

ここからはビジネスでウェルビーイングを実践することで得られるものについて解説します。

 

離職率の低下

ウェルビーイング経営を実践することで、従業員は長く働きたいと考えます。

ウェルビーイングを経営に活かし従業員の健康増進に向けた取り組みを行えば、職場の居心地が良くなるので勤務先に対する不満は減少します。

こうして長く勤めると企業に対して愛着がわき、企業に貢献しようとするでしょう。

熱心な従業員が管理職になり新人教育に着手すれば、若手の従業員にも教育が行き届き離職率位の低下が期待できます。

 

やりがいの充実

ウェルビーイングを実践すれば従業員のやりがいが充実します。

ワーク・エンゲイジメントという言葉があります。これは従業員が仕事に対して「活力」「熱意」「没頭」の3つが充実している状態のことです。

ウェルビーイングはワーク・エンゲイジメントを向上させ、仕事に誇りとやりがいを持たせるとされています。そのためウェルビーイング経営を取り入れれば従業員はより前向きに働けるできるでしょう。

 

企業がウェルビーイングに対し実施している取り組み

ウェルビーイングの取り組みは各企業で違い、方法は多岐に渡ります。この章では国内外問わず成功している企業の取り組みを紹介するので、ぜひチェックしてください。

 

海外の取り組み

海外でのウェルビーイングの取り組みは、企業が独自に行っているものと政府が推奨して実施しているものがあります。

 

Googleの「デジタルウェルビーイング」

デジタルウェルビーイングはGoogleが提唱した言葉で「テクノロジーに翻弄されることなくメリット享受する」ための取り組みです。

Googleの調査において、ネットやスマートフォンへの依存により心身の健康に影響を与えていることがわかりました。

主にマルチタスクによる集中力の低下や寝る前のスマートフォンによる睡眠障害が問題として挙げられます。

そこでGoogleは、デジタルデトックスという取り組みを始めました

デジタルデトックスは、一定時間スマートフォンなどのデバイスから離れることで現実でのコミュニケーションや自然とのつながりを持ち、適切に距離を取る試みです。

一般社団法人日本デジタルデトックス協会の調査では、落ち込み・ストレス・不安などの状態に陥っている人がデジタルデバイスを手放して外出すると、95%の人がバランスの取れた気分に改善したとの報告があります。

出典:一般社団法人日本デジタルデトックス協会

 

オーストラリアの「ABW」

ABWとは「Activity Based Working」の略称で仕事をする場所や時間を従業員が自由に選べる働き方のことです。

ABWにより企業はコスト削減に成功し、従業員はワーク・ライフ・バランスを重視した働き方が叶うことで幸福度が上がりました。

 

オランダの「ワークシェアリング」

ワークシェアリングは従業員同士が業務を分散して請け負うことで一人にかかる業務負担を軽減させる働き方のことです。

ワークシェアリングを始めとした取り組みにより、オランダの失業率は12%から2%まで下がりました。

 

Wakefitによる「昼寝する権利」

インドの企業Wakefitは従業員たちに昼寝を推奨することでパフォーマンスを向上させました。

導入のきっかけは、昼寝により26分のパイロットのパフォーマンスが34%向上したというNASAの研究です。

さらにペンシルバニア大学の研究では24分の昼寝で医療従事者のメンタルパフォーマンスが向上すると報告されています。

いずれも昼寝によるパフォーマンス向上には、大きな期待が持てる結果といえます。

その対策としてWakefitは「Do Se Dhai(14:00から14:30まで)」を合言葉にして、社内に昼寝のムーブメントを引き起こしました。

その結果従業員の昼寝に対する罪悪感が減り、昼寝の促進に成功しています。

ポルトガルの「リモートワーク施策」

ポルトガル政府はリモートワークにて、勤務時間外に従業員へ連絡をした企業は罰則が科せられる新しい労働法規則を発表しました。

これはリモートワークの増加によるメンタルヘルスの悪化や長時間労働が問題視されている中で画期的な試みと捉えられています。

 

日本の取り組み

日本では、各企業が様々な取り組みを行っています。

味の素の「健康宣言」

味の素は「人材に関するグループポリシー」を作成して心身の健康維持ができる環境作りをしています。具体的な取り組みとして、次のようなものがあります。

  • 従業員一人ひとりに合わせた健康支援の実施
  • セルフケアの促進
  • 休業から仕事復帰へのサポート

その結果、2017年から2020年の期間で従業員の特定保健指導実施率は29.6%から53.2%、ストレスチェックの受検率は92.5%から98.2%にまで向上しました。

出典:味の素 健康でいるための約束

働きやすい環境を整えることで、従業員の健康意識は高まるといえるでしょう。

 

キヤノンの「健康第一主義」

キヤノンは、キヤノン式健康経営を実施して禁煙対策や睡眠改善施策に取り組みました。

啓発活動や睡眠計を取り入れて個別に睡眠保健指導を実施し、睡眠で休養がとれる職員の割合を10%以上改善しています。

 

イトーキの「オフィス作り」

イトーキはABWの導入と心身の健康を維持するためのオフィス作りをしました。

高集中エリアや個室ブースを設け、同僚とコミュニケーションしやすい環境作りを行うことで、生産性を向上させています。

 

ローソンの「健康推進センター」

ローソンでは、社長自らが健康経営を推進し、様々な施策をしました。

健康診断の結果にKPIを追加し、定めたタスクやe-ラーニングに合格すればポイントが付与される取り組みを実施しています。

他にも労働安全衛生の啓蒙活動として、無事故・無違反者を表彰する制度も整えています。

 

楽天の「コレクティブ・ウェルビーイング」

楽天は「ある目的のもとに、ありたい姿を持つ多様な個人がつながりあった持続可能なチームの状態」と定義した「コレクティブ・ウェルビーイング」という取り組みをしています。

「三間と余白」という「仲間」「時間」「空間」に適切な区切りや距離感を保つ「間」という概念と仲間の価値観を理解し、仕事のリズムと働く空間を整えることを「余白を作る」と定義し労働環境を整えています。

 

まとめ:ウェルビーイングを取り入れ健康経営を進めよう

ウェルビーイングは従業員の健康をサポートするだけでなく、「やりがい」などの精神の充実も提供することで満たされた状態になることです。

国や企業で様々な定義や指標がありますが「肉体的・精神的・社会的に満たされた状態」を目指している点は共通しています。

ウェルビーイングを取り入れて従業員が満たされる充実した労働環境を整えましょう。

ウェルビーイングの第一歩として従業員のコミュニケーションと運動習慣を促すアプリサービスの導入も有効です。

KIWI GOは従業員の運動不足とコミュニケーション不足を解消するためのサポートツールです。

KIWI GOでは、アプリで共通の趣味と人達とつながるギルド機能で、コミュニケーションを取るきっかけを与えてくれます。

歩数に応じてポイントが貯まれば、ごほうびに交換できるので、外出する機会の少ない人も運動を楽しく続けられるでしょう。

従業員同士のコミュニケーションと運動を促進させたい企業は、KIWI GOの導入を検討してください。