スポーツ庁により、スポーツに関する取り組みを行っている企業をスポーツエールカンパニーとして認定する制度が開始されました。

従業員の健康を維持するため、スポーツへの取り組みは大切です。従業員の運動不足にお悩みなら、スポーツに関する取り組みでスポーツエールカンパニーを目指しましょう。

本記事では、スポーツエールカンパニーに認定されるために行うべき取り組みや基準について解説していきます。

スポーツエールカンパニーとは

スポーツエールカンパニーとは、社員の健康管理のためにスポーツの実施に積極的に取り組んでいると、スポーツ庁が認定する企業です。

社員が健康を維持するためには適度な運動が不可欠ですが、20代から50代の社員が週1回以上スポーツをしている割合は、全世代の平均よりも低いという調査結果が出ています。

そこで、このような世代の従業員が長い時間を過ごす職場において、スポーツを推奨している企業を「スポーツエールカンパニー」として認定する制度がスタートしました。

スポーツエールカンパニーの認定対象

スポーツエールカンパニーの認定対象として2つの条件があります。

  • 国内に本社又は事業所が所在していること
  • 申請書提出時に、Sport in Lifeコンソーシアムに加盟申請をしている企業(同時提出可)

「企業」とは、社団法人、財団法人、特定非営利活動法人等を含むものとします。

参考:スポーツエールカンパニー2022」の申請受付について

Sport in Life コンソーシアムとは、

  • 「楽しさ」や「喜び」もスポーツの大切な要素であるという認識を拡大させる
  • 国民のスポーツ実施率70%(障害者は40%)になることを目指す

といった趣旨に賛同した関係団体のことです。

「Sport in Life」の趣旨に賛同し、コンソーシアム加盟の意思を示した団体はスポーツエールカンパニーへの申請が可能となり、中央幹事会による承認を受けます。申請情報の詳細は以下から確認できるので、申請の前にチェックしてください。

参考:Sport in Life コンソーシアム

スポーツエールカンパニー認定基準

スポーツエールカンパニーに認定されると、スポーツ庁のサイト上で企業名が公開される他、認定証及び認定マーク等が交付されます。

企業はスポーツエールカンパニーに認定されたことを公表できるので、社会的評価の向上が期待できるでしょう。

以下は、スポーツ庁が公表しているスポーツエールカンパニーの認定要件です。取組及び企業は、以下の(1)~(6)を全て満たす必要があります。

(1)取組の対象が特定の従業員にとどまらず、企業、事業所等全体で推進している取組であること
(2)経営者等の理解を得て、企業、事業所等内部の取組が明確化されていること
(3)取組が企業、事業所等内部において周知されており、取組実績があること
(4)実施内容、導入手順、運用方法等の公表が可能であること
(5)労働関係法令等が遵守されていること
(6)暴力団及び代表者、役員、使用人その他の従業員若しくは構成員に暴力団員等に該当する者がいないこと

なお、財務状況の極度の悪化、金融商品取引法等における重大な法令違反、役職員による犯罪行為等、社会通念上、認定にふさわしくない企業であると判断された場合は、(1)~(6)の条件を満たしていても、認定を受けられない場合があります。

参考: スポーツエールカンパニー2022」の申請受付について

スポーツエールカンパニーとして認定されるには、取り組み内容が事業所全体で推進されており、実績や運用方法を公表できる状態であることが必要です。

スポーツエールカンパニー認定対象期間について

スポーツエールカンパニーの申請は毎年可能であり、詳細についてはスポーツ庁の公式Webサイト等で発表されます。

認定を希望する企業は募集期間中に申請書類を準備し、電子データにてemailで提出する必要があります。スポーツ庁からの直近の募集は「スポーツエールカンパニー2022」であり、募集期間は 2021年9月15日(水)から11月22日(月)でした。

参考:スポーツエールカンパニー2022募集!

スポーツエールカンパニー2021の募集締切は2020年11月30日であったことから、2023年以降も11月に募集が締め切られることが予想されます。

スポーツ庁によると、昨年度の申請締切日から今年度の申請締切日までの間に実施された取り組みが審査の対象です。

参考:スポーツエールカンパニー認定制度Q&A

以上のことから、スポーツエールカンパニーの認定を受けるには、効果のある取り組みを実施し、募集期間までにそれらを公表できる状態にしておくことが必要と言えるでしょう。

スポーツエールカンパニー認定対象の取り組みについて

スポーツエールカンパニーとして認定されるには、就業時間や通勤時間中に運動に取り組む機会を企業が提供していることが必要です。具体的な取り組みとしては、次のようなものがあります。

  • 朝や就業中の体操・ストレッチ時間の設定など従業員への運動機会の提供
  • 階段利用の推進や徒歩通勤、自転車通勤の推奨など通勤時の奨励策
  • スタンディングミーティング、スタンディングワークの実施
  • 終業後、休日などの地元のスポーツイベントや企業運動会への参加
  • その他、従業員自身のスポーツ活動実践に資する取組

引用:スポーツエールカンパニー2022」の申請受付について

このとき、業務時間内に体を動かすことは取り組み対象にはならないので注意が必要です。

例えば、体を動かす建設現場での作業員に対しては、業務前に準備体操やストレッチの機会を提供して初めて認定の対象となります。

また、企業がプロスポーツ選手を雇用している場合でも、それだけで認定の対象とはならず、従業員全体に対しスポーツ活動を奨励することが求められます。

スポーツエールカンパニー認定後の公表

スポーツエールカンパニーへの申し込みが締め切られた後は、実施要項に基づいた審査が行われ、「スポーツエールカンパニー」として認定されます。スポーツエールカンパニーとして認定されると、企業名がスポーツ庁公式Webサイト等に公表され、認定証と認定マークも交付されます。

スポーツエールカンパニーに認定されるかどうかの決定は1月中旬となり、認定期間はその年の12月までとなります。スポーツエールカンパニーに認定されることで、従業員の満足度向上、対外的な社会的評価の向上などが期待できます。

スポーツエールカンパニー認定のための提出物

スポーツエールカンパニー申請時には、取り組みに関する実績を示す資料が必要です。

以下は「スポーツエールカンパニー2022」の申請受付にある記載を抜粋したものです。
募集する年度により内容が変更されることがあるため、注意しましょう。

  1. スポーツエールカンパニー認定申請書兼要件該当申告書
  2. 別記様式(取組内容に関する事項)

認定には、取組内容が分かる社内資料(研修資料、社内アンケート、写真等)を可能な限り添付し、電子データで送付しなければいけません。申請期限を意識しながら、早めに書類の準備を進めましょう。

引用:「スポーツエールカンパニー2022」の申請受付について

スポーツエールカンパニーの認定を受ける際のポイント

ここからは、スポーツエールカンパニー申請時の注意点やよくある疑問を、スポーツ庁発行のQ&Aを参考にまとめています。スムーズに認定を受けるため、ぜひチェックしてください。

参考:スポーツエールカンパニー認定制度Q&A

事業所ごとに違う取り組みをしている場合はどうする

スポーツエールカンパニーの取り組みは、企業、事業所等全体で推進していることが必須ですが、一部の事業所で行っている場合はどうなるのでしょうか。

本社と支社で違う取り組みを行っている場合や、本社は取り組んでいないが支社では行っている場合などは、それぞれの事業所で応募が可能です。

複数の事業所から応募する際には、それぞれの事業所から申請を行っている旨を応募時に記載することが必要となります。

本社と支社で統一的に同じ取り組みを行っている場合は、本社の代表名で申請を行います。

Sport in Lifeコンソーシアムとは?

スポーツエールカンパニーに認定されるためには、申請時にSport in Lifeコンソーシアムに加盟申請をしていることが条件となります。
申請時までにSport in Lifeコンソーシアムに承認されていれば望ましいですが、申請中であれば可能となっています。Sport in Lifeコンソーシアム加盟団体は、コンソーシアム活動など、スポーツ実践者を増やすための取り組みを実施し、原則として毎年、活動参加者数の報告書を提出することが求められています。

取り組みの内容が分かる社内資料とは?

従業員のスポーツ活動を推進するための研修資料、過去の活動一覧、社内報、活動写真、社内アンケートなどは取り組みの内容が分かる資料として提出することが可能です。

提出は電子メールによるデータで行うため、押印は不要となります。他にも、どのような取り組みを行っているか具体的に分かるものであれば、提出可能です。

なお、提出の際には、個人情報の表記に配慮する必要があります。

まとめ:認定基準を知りスポーツエールカンパニーを目指そう

従業員のスポーツ活動を積極的に支援する企業を「スポーツエールカンパニー」として認定する制度が開始されています。スポーツエールカンパニーに認定されるためには、企業、事業所等全体で必要な取り組みを推進するのはもちろん、実績も必要です。

スポーツエールカンパニーに認定されると、従業員が心身ともに健康な状態で就業できる環境の構築に繋がります。従業員の健康促進を目指すなら、スポーツエールカンパニーの認定を目指しましょう。

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