テレワークが浸透する現在では、従業員の運動不足による健康問題が懸念されています。
健康問題を改善する施策として、手軽に取り組めるようウォーキングを従業員に勧める企業は少なくありません。ウォーキングを簡単に促進できると注目されているのが、ウォーキングアプリです。
運動継続やイベント開催に特化した企業向けウォーキングアプリなら、運動に興味のない従業員にも運動に取り組むきっかけを与えることができます。
当記事では、運動習慣のない従業員でも利用しやすいウォーキングアプリの紹介や導入した際の効果を解説します。
健康経営を促進するため、ぜひ参考にしてください。
目次
企業向けウォーキングアプリとは
企業向けウォーキングアプリとは、スマートフォンなどにインストールしウォーキングの記録を取るアプリサービスです。
誰でも利用できる個人向けのウォーキングアプリとは異なり、企業向けウォーキングアプリでは企業がサービス提供者と契約を結びます。利用できるのは、契約を結んだ企業の従業員のみです。
企業向けウォーキングアプリには、以下のような機能があります。
- 消費カロリーや毎日の歩数・距離を管理できる
- 歩数がポイントになる
- ランキング形式で歩数が表示される
- 歩数に応じてご褒美がもらえる
運動が好きな人以外も参加できるよう、表彰やご褒美、ランキングなどのユニークな機能を持つのが企業向けウォーキングアプリです。
企業向けウォーキングアプリを導入すれば、従業員全員が一体となってウォーキングに取り組む構造が作れるうえ、イベントも開催しやすくなります。
会社全体として運動促進をするなら、BtoCのウォーキングアプリを個々で利用してもらうより、企業向けサービスを導入する方が効果的です。
企業が運動を促進すべき理由
現在では、ウォーキングアプリを導入する企業やウォーキングアプリを配信するサービス業者が拡大しています。そこでここからは、企業が運動を促進すべき理由を紹介します。
テレワークを導入する企業が増えているため
コロナ禍の影響により、テレワークを導入する企業は増えています。以下はテレワーク導入した企業の推移を示すグラフです。
出典:総務省 テレワーク導入率
1回目の緊急事態宣言では、17.6%だったテレワークの導入率(全体)が56.4%にまで上昇しました。
2回目では38.4%と1回目より大きな影響を受けませんでしたが、感染症の影響で以前より導入率が上昇しています。
またテレワーク導入で問題となったのが、従業員の運動不足です。株式会社アジャイルウェアでは、テレワークで働く男女200名に対しアンケートを実施しました。
出典:株式会社アジャイルウェア
アンケートによると、テレワークにより運動不足に不安を感じる従業員は約7割です。そして運動を習慣化させたいと考える人は、約8割に及んでいます。
つまりテレワークを導入する企業が増加したことで運動不足が問題となり、もっと運動したいと考える従業員は増えている状況です。従業員の満足度を高めるため、運動を促進する取り組みは重要です。
運動不足が仕事の状況に影響するため
運動不足になると従業員の業務パフォーマンスやエンゲージメントが低下します。
以下の資料は、株式会社MTGがオフィスワーカー1,200人を対象に実施したインターネット調査の結果です。
出典:株式会社MTG
運動の習慣がない人については約7割が「疲れやすい」「疲れが残る」といった悩みを抱えています。
また過半数の人が「仕事のパフォーマンスが上がらない」「仕事でモチベーションが高く持てない」と悩んでいます。
アンケートの結果、運動と仕事へのパフォーマンスは、密接に関連していることが判明しました。運動促進で上記の悩みを解決できれば、従業員のパフォーマンスは上昇するといえます。
健康問題を予防するため
運動不足が引き起こす健康問題には、体力・筋力・全身持久力の低下による身体活動量の減少があります。また脂質異常や高血圧・肥満などの生活習慣病のリスクも高まります。
以下は、厚生労働省のリスク要因別の関連死亡者数を表したグラフです。
運動不足が原因で死亡する人は喫煙や高血圧に次ぎ、3位です。
運動不足を改善できれば、病気で仕事を休む従業員を減らせます。また健康に過ごせる企業であれば従業員も長期間生き生きと働くことが可能です。
ウォーキングが与える健康への影響
ウォーキングにはさまざまな健康効果があり、病気の予防のためにはウォーキングが非常に重要だとされています。
ウォーキングの歩数によってさまざまな病気を予防できるともいわれており、高血圧やガン、認知症など深刻な病気の予防には1日8,000歩が目安となるそうです。
またウォーキングはメンタル面でもよい影響をもたらします。ウォーキングをすることで、セロトニンが分泌され精神が落ち着きます。またドーパミンが発生するため、集中力ややる気アップにもつながります。
ウォーキングは、誰でも始めやすい身近な運動です。企業としての運動促進には、手軽で健康効果も高いウォーキングが最適です。
ウォーキングアプリの代表的な機能
従業員の健康促進のため、ウォーキングアプリを導入したいと考える企業は多いです。そこでここからはウォーキングアプリの代表的な機能を紹介します。
ウォーキングの状況を記録できる
ウォーキングアプリでは、歩数や歩いた距離など日々のウォーキングの取り組み状況を記録できます。導入するアプリによっては、追加で以下のような機能があります。
- 歩数を元に消費カロリーを自動計算する
- ウォーキング実績と体重の変化を関連させる
- 他の人と取り組み状況を共有できる
身体の変化を感じながら取り組める記録機能が備わっていると、従業員のやる気はより高まります。
知り合い同士で取り組みを共有できる機能があれば、競争意識も刺激されるでしょう。
さらに個人の運動データを企業が確認できる機能もあるとよいです。個人の取り組み状況をチェックすれば、施策の実施でどれくらいの効果が出ているか判断できます。
歩数がポイントになる
ウォーキングアプリには歩数がポイントになる機能があります。景品に交換する、店頭での買い物に使えるなど、ポイントの利用方法はさまざまです。
ただウォーキングをするより、何かメリットがあると、運動が苦手な従業員も参加しやすいです。参加者を増やすなら、歩くことがご褒美になる機能をつけましょう。
ウォーキングへの参入者を高めるため、以下のような機能を備えたアプリもあります。
- ランキング表示機能:競争心をもってウォーキングに取り組める
- ゲーム機能:歩くことでアプリ内のゲームイベントが進む
- チーム対抗戦機能:社内でチーム分けを行い、日々のウォーキング実績をチーム対抗戦として競う機能
自社の目的にあった機能を選びましょう。
イベントを開催できる
ウォーキングアプリのなかには社内イベントの開催サポート機能もあります。
イベントを開催すればウォーキングの促進を大々的に促せるだけでなく、従業員同士のコミュニケーションも生まれます。ウォーキングを始めるきっかけとして、イベントの開催は効果的です。
ウォーキングアプリには、イベント時期のみだけ利用できるものもあります。特定の時期にのみサービスを利用したい場合はスポット契約を検討してください。またウォーキング以外のイベント開催情報をお知らせする機能もあります。
社内運動会やスポーツ大会などさまざまなイベントを開催したい場合、お知らせ機能付きのアプリを導入しましょう。
おすすめのウォーキングアプリ
ここからはおすすめのウォーキングアプリを5つ紹介します。各サービスごとの料金や代表的な機能をまとめたのが次の表です。
サービス名 |
KIWI GO |
aruku&torオフィス |
dヘルスケアfor biz |
RenoBody |
Pepup |
料金体制 |
FLAVORプラン:月額500円 GREENプラン:月額800円 GOLDプラン:月額1,500円 REDプラン:月額2,700円 ※1ユーザーあたりの料金 |
使うだけプラン:イベント1回につき基本料金:200,000円+登録にんず応じた月額料金+ご利用月数 使いたい放題プラン:登録人数の応じた年額料金:450,000円 ※登録人数500名の場合 |
サイト内お問い合わせより確認が必要 |
月額料金:50,000円〜1,000,000円 (税抜) ※利用者数に応じて月額料金が変動 |
不明 ※利用条件 健康保険組合がPep Upと契約していること |
スポット契約の有無 |
◯ |
◯ |
– |
◯ |
– |
ゲーム・ミッション機能 |
◯ |
◯ |
◯ |
– |
– |
ランキング機能 |
◯ |
◯ |
– |
◯ |
◯ |
ポイント機能 |
◯ |
◯ |
◯ |
◯ |
◯ |
社内イベント通知機能 |
◯ |
◯ |
◯ |
◯ |
– |
歩数データ確認機能 |
◯ |
◯ |
◯ |
◯ |
– |
無料お試し期間 |
◯ |
◯ |
– |
◯ |
– |
各社にはそれぞれ違ったサービス機能や特徴があります。ここからはそれぞれのサービス内容について、詳しく紹介していきます。
KIWI GO
出典:KIWI GO
『KIWI GO』は、リモートワークの導入で実際に起こった健康問題から誕生したウォーキングアプリです。
実際の取り組みから作られた機能には、ウォーキングを継続してもらうためのさまざまな取り組みが反映されています。
【インセンティブ付与機能】
ウォーキングに取り組んだ歩数に応じてコインが貯まる機能が付いています。貯まったコインはごほうびに交換できるため、健康に関心がない従業員でも楽しくウォーキングできます。
【チーム対抗・個人対抗機能】
リアルタイムで更新されるランキングによって、従業員の参加意欲の向上が期待できます。また、チームでの結束力も高まり、従業員の健康を増進するレクリエーションとして活用できます。
【ギルド機能&イベント開催情報】
特定の日に一緒に運動できる人を募集したり、同じ趣味の仲間を見つけたりとみんなで取り組める環境を与えてくれる機能です。一人では頑張れない人におすすめの機能です。
またKIWI GOの利用で付与されるスマートバンドでは、心拍数を加味したウォーキング以外の運動もトラッキングできます。
運動をするなら運動強度が高い(心拍数が高まる)ものを行うとより効果的とされているため、ウォーキングを入り口にして理想的な運動につなげていけるところもメリットです。
従業員の運動不足を改善するため開発されたKIWI GOは、以下のように考える企業におすすめです。
- 従業員それぞれのペースで頑張ってもらいたい
- 通年で使うことで恒常的に運動量UPを目指したい
- スマートバンドを活用し、本格的な運動につなげてもらいたい
- 従業員に運動を習慣化させたい
- アプリを導入するだけで運動不足改善への効果を期待したい
KIWI GOでは、30日間の無料トライアルを実施しています。ぜひ実際に利用し、前向きに導入を検討してください。
aruku&(あるくと)forオフィス
出典:aruku&
健康経営を目指す100社以上の企業や自治体、保険組合などで利用実績がある『aruku&(あるくと)forオフィス』もおすすめです。
ゲーム内のキャラクターから500歩歩くなどミッションが与えられ、クリアするとカードが渡されます。
カードを引いて当たりがでれば、地域名産品がその場で当たるなど毎日の通勤時間や歩くことが楽しみになるゲーム機能が搭載されています。
他に、以下のようなサービスが特徴です。
【3つのランキング機能】
団体対抗ランキング・団体内個人ランキング・団体内グループランキングの3つのランキング機能を搭載しています。
【レポート機能】
利用者の利用動向や歩数データの確認ができるツールが利用できます。利用者の平均歩数、各ランキングの確認・利用者全員の累計歩数などがチェック可能です。
【プッシュ・メール配信機能】
プッシュ配信機能によって利用者に情報を通知ができます。イベントの開催情報、プレゼント当選者の発表など、配信内容は自由です。
aruku&forオフィスには「使う分だけプラン」「使い放題プラン」の2つの料金プランがあります。
スポット的に利用したい場合、使う分だけプランを利用する。イベントを年2回以上を定期的に行いたい場合、使い放題プランにするなど使い分けができます。
aruku&forオフィスは、以下のように考える企業におすすめです。
- 取り組み状況を細かくデータで確認したい
- アプリを通じて社内通知の負担を軽減したい
- イベント開催時のみスポットでアプリを利用したい
aruku&forオフィスには1カ月間無料体験できるサービスもあるため、実際に使用し検討してみましょう。
dヘルスケアfor biz
『dヘルスケアfor biz』は「App Ape Award 2020」にて2019年に続き2年連続で最優秀賞を受賞しました。dヘルスケアfor bizの特徴的な機能は2つです。
【ミッション付与機能】
dヘルスケアは、医師や管理栄養士の監修をもとに従業員が抱える健康課題に特化した健康促進ミッションを毎日配信します。
またスマホに検診データを登録するとAIによる診断結果から自分の健康状態にあったミッションが配信されるため、健康への意識向上に期待できます。
【dポイントの付与機能】
毎日の歩数や体重記録がdポイントに変わります。またdヘルスケアが配信する健康コラム記事を閲覧するミッションでもdポイントを獲得できます。ポイントを貯めながら気軽に健康への取り組みが行えます。
dヘルスケアではミッションを通じてウォーキングなどに取り組めます。ミッションが用意されていることで、どのような運動をどれくらいすればよいか迷う時間が減るでしょう。
dヘルスケアforBizは、以下のように考える企業におすすめです。
- ウォーキング以外の運動も取り入れたい
- 健康に関する知識を学んでほしい
- 従業員の健康意識を向上させたい
このような状況に悩まれている企業は、ぜひ検討してください。
RenoBody
出典:RenoBody
『RenoBody』は400社以上の導入実績を誇るスマートフォン用歩数計アプリです。
RenoBodyは使いやすさを追求したアプリであり、ウォーキングイベントの参加率の高さが魅力です。RenoBodyの代表的な機能は次のとおりです。
【ランキング機能】
ランキング機能では、個人・グループ(部署)ごとのランキングが確認できます。
合計歩数・平均歩数・目標達成度(ポイント制)と様々な項目でランキング表示できるのが特徴です。
【研究に基づいた健康評価機能】
アプリには研究に基づき、予防されている病気やリスクのある病気を確認できる機能があります。ウォーキングによる健康効果をしっかりと感じながら取り組めます。
【管理サポート機能】
ランキング上位入賞者への賞品(Amazonギフト券やQUOカードPayなど)を管理画面からアプリを通じて利用者に配布できるため、運営に掛かる負担が軽減できます。
またRenoBodyはイベントチラシやポスターの作成から印刷、配送まで対応しています。さらにアンケート機能を利用したイベントの効果検証も可能です。
RenoBodyは、以下のように考える企業におすすめです。
- 操作性のよいウォーキングアプリを導入したい
- イベント開催をもっと簡単にしたい
- 健康予防効果を感じながらウォーキングをしてほしい
ウォーキングイベントを高頻度で開催するなら、RenoBodyを検討してください。
pepup(ペップアップ)
出典:pepup
従業員の健康状態を見える化し、行動や健康意識を変化させる機能が『pepup』の魅力です。代表的なサービスは次のとおりです。
【健康年齢診断機能】
pepupでは毎年行われる健康診断の結果を元に、健康年齢を自動的に計算します。また健康診断結果をわかりやすく解説してくれる機能もあるため、自身の健康状態を詳しく把握できます。
【施設紹介機能】
利用者それぞれの健康状態に合わせたおすすめの健康施設(スポーツイベント・フィットネスジム・ヨガ教室など)を自動的に収集して紹介してくれるサービスです。
従業員に最適な施設をアプリが通知してくれます。
【Pep Upニュースの配信機能】
健康に関する豆知識やおすすめの料理レシピなど健康に欠かせない知識を配信してくれるサービスです。利用者の健康状態に合わせ必要な情報を配信します。
【pepup主催のウォーキングイベント】
pepup主催のウォーキングイベントに参加することもできます。
2019年11月に行われたウォーキングラリーイベントでは、設定した目標を達成した個人やチームに対し、pepup内で賞品と交換できるpepポイントが付与されました。
以下のように考える企業にとって、pepupはおすすめです。
- 従業員に自身の健康状態を詳しく知ってもらいたい
- 健康施設を活用してもらいたい
- 健康に関する総合的な知識を持ってもらいたい
ただし会社が所属する健康保険組合がpepupに加入していなければ、pepupは利用できません。利用したい場合、健康保険組合に問い合わせましょう。
まとめ:ウォーキングアプリを導入して健康経営を促進させよう
テレワークが普及しているいま、健康に課題を感じる従業員は少なくありません。
ウォーキングにはさまざまな健康効果があるうえ、気軽に始められるため運動不足解消にはウォーキングがピッタリです。
従業員にウォーキングの習慣をつけてもらうため、企業向けウォーキングアプリを導入しましょう。
ウォーキングアプリを導入することで、運動が苦手な従業員も楽しく運動に参加できます。
おすすめのウォーキングアプリとして紹介したKIWI GOには、現在30日間無料トライアルを実施しています。
KIWI GOは運動の習慣化を目指すアプリです。運動習慣をつけてもらうためのさまざまな工夫があるため、健康経営に取り組まれている企業はぜひ無料トライアルでKIWI GOの機能をお試しください。